3Dで四足歩行動物の歩きを作る。
Kritaを使った2Dでの四足歩行のアニメーションのさわりを前回特集しました。
2Dで完成に持って行く前に、Blenderを使って3Dで作ってみましょう。
3Dですと、中割りをコンピューターがやってくれるので、こうした感情や抑揚のないアニメーションは3Dの方が楽だったりします。
3Dで四足歩行のアニメーションを付ける01準備。Rigifyでリグ付けする。
3Dソフトでは、アニメートする前に、まずは「骨」を組まなくてはいけません
Blenderでは、「骨」boneを作って、それを組み立てて、Armatureという「骨組み」を作ります、さらに、それに操作するコントロールを付けて、と準備が必要なんですね。
この作業を「リグを付ける」と言います。
リグ(rig)とは、「仕組み」「仕掛け」の事です。
アニメーションを作りたいのは、絵とか、アニメが好きな人ですが、この「リグ付け」はちょっと技術的なので、あまり好きじゃない人が多いのです。
しかし!
BlenderはデフォルトでRigify(リガファイ)という自動でリグ付けする機能が付いているのです。
始める
Blenderをダウンロードしてインストールしてください。
Blenderは完全無料のオープンソースのソフトウェアです。「な~んだただだったら、Mayaや3DS Maxに比べてダメなんじゃないの?」そんな事ないのです。高額の3Dソフトに匹敵/凌駕するソフトです。
https://www.blender.org/
ブレンダーをセットアップ出来たら、
Edit→PreferencesでBlender Preferencesウィンドウが開きます
左のコラムの中から、Add-onsを押して、右上の(虫眼鏡マークの)サーチボックスにrigifyと打ち込んでください。
そうすると、メインウィンドウにRigging Rigifyと出てくるので、左のチェックボックスをチェックします。
これで、Rigifyのアドオン(プラグイン)がセットされました。
犬のモデルを読み込みます。
―モデリングについては今回触れませんが、自分でモデリングしても良いですし、買っても良いし、フリーのモデルもネットにゴロゴロしています。
Add→Armature→Basic→Quadruped
を選択すると、犬っぽい形をした、「骨」が出てきます。
まず、Edit modeにして、全体を拡大/縮小、移動してだいたい大きさを合わせましょう。
(全体のスケール値が変わらないように、Edit modeで拡大/縮小した方が良いのです。)
骨がモデルの中に隠れてしまわないように、propertyウィンドウの
さらに、この、一つ一つの骨の〇と◇の部分を選択して、動かして、犬の骨に合わせてください。
”N”ボタンを押すと、右側にタブが出ますので、そこから、toolを選択して、その中のX-Axis Mirrorをチェックすると、左右同時に編集ができます。
骨を合わせるにはにはツールボックスの選択ツールと、移動ツールを使います。
大体骨が然るべき位置にセットされたら、プロパティーパネルから、人マークのArmature tagを選択し、その中のGenerate rigボタンを押します。
計算に少し時間がかかります。
そうすると、何やら、コントロールっぽい物が出現するので、
まず犬のモデルを選択、そしてShiftを押しながら、コントロールっぽい物を選択し、Cntl + Pを押してください。Cntl +Pはペアレント(親子)という意味です。
そうすると、そこからプルダウンが出てくるので、そこからWith automatic Weightsを選びます。
さぁ、これで「リグ組み」が完了しました。
強烈に早いです。
動かす
リグを選択して、Object modeから、Pose modeに変えてください。
四角や、カーブなど、選択して、回転、移動すると犬もそれに合わせて動くのが分かると思います。
この作業をスキニングと言ったりします
ウエイト
今回はRigifyが大体上手くスキニングしてくれたと思うのですが、犬の皮膚が上手く骨に追従してくれない場合は、ウエイトを整えないといけません。
犬のモデルの各vertex(頂点)が、各々の骨を追従しています。
どの頂点がどの骨を追従しているかと言うのは、
プロパティーウィンドウの▽のアイコンの
Object data propertyから見る事が出来ます。
Object data properteyの中にはVertex Groupsと言うウィンドウがあります。
その中に沢山の名前がリストになっていると思いますが、その名前一つ一つが「骨」を刺しています。
DEF-spine.001は背骨の一本目
DEF-thigh.Rは右の腿
と言った具合です
Object modeから、Weight Paint モードに変えると、オブジェクトの色が変わったと思います。多分青になっているのではないでしょうか?
このDEF-と言う「骨」のリストを次々とクリックしてみると、追従のウエイト付けがされている頂点は赤くなります。
赤ければ100%、青ければ0%のウエイト付けがされているという事です。
それでは、画面右の>をクリックするか、nボタンを押して、数値ウィンドウを出したら、そこからtoolタブを選択して、
Weight ウエイト
Radius 筆の大きさ
Strength 強さ
をいじりながら、
モデルをペイントしていってください。
強く骨に追従して欲しい所には、Weightの値を100に近くして、弱く骨に追従して欲しい所には、Weightの値を0に近くして、ペイントして調整していきます。
この作業は、アニメートを始めた後でも出来るので、大体で大丈夫ですよ。
さぁ、これが出来たら、アニメート開始です!
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