
ish, esque, like, ~y 「~ような」何でも形容詞に変えれる便利表現
表現の上手い人って、沢山形容する言葉を知っていて、上手―く文を構築してきます。
こういう能力に優れた方がいると、「ちょっと待って!録音させて!」と言いたくなる位です。
でも、語彙力がそんなになくても、「~っぽい」とか、「~的な」と知っている物事を引き合いに出すだけで、かなりの事が伝わりますよね。
「ヒットラー的な残虐さ」とか
「硫黄のような色」とか
「ギャンブル的な要素」とか
具体的にイメージ出来るばかりか、短く、端的に表現出来るようになります。
実は、この4つのsuffix、接尾辞を付けるだけで、ほぼ100%の名詞を形容する言葉に変える事が出来ます。
- ish
- esque
- like
- ~y
それぞれニュアンスや使える場所が微妙に違います。詳しく見ていきましょう。
ish
ishは日本語で言うと、「~のような」なのですが、「~に近いイメージ」という感じで、「必ずしも一緒ではなくても、類似した、近いイメージの物」と言うのが正確です。

Hitler-ishというと、こんなイメージですね。
ヒットラーその物じゃないんですね。少し違うけど、ヒットラー的な感じの、類似したイメージなんですね
Hitler-ish cruelty
(ヒットラーのような残虐さ)
こんな理由から、ishを時間や、色に使う事が多いのです。
Meet at the school yard at 4:20ish.
4:20分くらいに、校庭で会おう。
時間
Five-ish
5時とは言い切れないけど、その周辺という事ですね。
Around 5と近いです。
色
Blue-ish
完全に青とは言い切れないけど、大体青を中心に、その周辺という事ですね。
このish,使い方の制限はほぼ無く、なんにでも使えます。
ishの柔軟な使い方
Sulfur-ish substance
硫黄のような物質
Gamble-ish activity
ギャンブルのような活動
US-ish, China-ish
That’s US-ish attitude.
それはアメリカ的な態度だ。
I ended up being China-ish place.
私は結局中国のような所に居た
Leg-ish, Human-ish,
That human-ish creature is an Alien.
あの人っぽい生きものはエイリアンだよ
That leg-ish limbs are actually its whiskers.
あの足っぽい突き出た部分は、実は髭だよ。
Spike-ish, Smooth-ish,
Look at spike-ish hair of his.
スパイクのような彼の髪の毛を見ろよ。
Look at that smooth-ish surface.
スムーズっぽい(必ずしもスムーズじゃない)表面を見ろよ
Meteor-ish
A meteor-ish object is approaching.
隕石のような物体が近づいている
Jail-ish
Jail-ish place
牢屋のような場所
Plastick-ish
The ball is made of plastick-ish material.
あのボールはプラスチックのような素材で出来ている。
Hellish
Hellish experience.
地獄のような経験
Esque
Esqueとは、ロマネスク、アラベスクなどに使われているエスクです。
ロマネスクRomanesqueはローマ調の アラベスクArabesquehaはアラブ調のという意味で、ishが似たイメージを表しているのに対して、esqueは、スタイル、要素、様式を抽出しています。~調というのが正しいかも知れませんね。

Hitler-esque
ヒットラーのスタイル、要素、様式のイメージです。
同じように、Kafkaesque,カフカ調の、 Dantesque,ダンテ調の Hugoesque ユーゴ調の、というのも言葉になって辞書に載っています。
辞書に載っているかどうかは別として、esqueもほとんど全ての名詞に付ける事が出来ます。
Sulfur-esque
硫黄の要素(効果)を持った
Gamble-esque
ギャンブルの要素を持った
Do you do gamble-esque thing?
ギャンブルの要素を持った事をやりますか?
Ishとはこんな風に意味が違います。
Do you do gamble-ish thing?
ギャンブルっぽい(ギャンブルそのものではない)事をしますか?
Do you do funeral-esque thing?
貴方は葬式の要素を持っている事をしますか?
Do you do funeral-ish thing?
貴方は葬式の類の事(葬式そのものではない)をしますか?
He has American-esque attitude.
彼はアメリカン調の態度をしてるよね
He has American-ish attitude.
彼はアメリカ人っぽい態度(アメリカンそのものではない)をしてるよね。
He has Trump-esque tendency.
彼はトランプ調の傾向があるよね。
He has Trump-ish tendency.
彼はトランプっぽい事をする傾向があるよね。
Like
Likeも、ish, esqueと同じように「~のような」を表現するsuffix,接尾辞です。
Ishが似たイメージ、esqueが要素、様式 なのに対して、Likeは「~のイメージを反映した
のイメージです。

His Hitler-like speech.
彼のヒットラーのイメージを反映した演説
Ishとesqueとのイメージの違いはこんな感じです。
His Hitler-ish speech
彼のヒットラーに似た演説
His Hitler-esque speech
彼のヒットラー調の演説
Likeもほとんど全ての名詞に付ける事が出来ます。
Life-like
生きているような
That creature-like thing.
その生き物のような物
His Chinese-like mustache.
彼の中国人のような髭
His celebrity-like behavior.
彼の有名人のような立ち振る舞い
~y
今までは、単語の後にsuffix接尾辞を付けていましたが、これはいろんな名詞にyを付ける事で、造語しちゃいます。
どんな名詞でもyを付けるだけで、結構形容詞に聞こえてしまうのです。
これらは、長い歴史の中で、もともと名詞だったものにyを付けているうちに単語になってしまったものです。
正当な~y表現
Spikeyトゲトゲの, Spindly紡錘の, Sparklyペカペカの, Shinyキラキラの, Speedy早い, Gritty砂っぽい, Muddy泥っぽい, Watery水っぽい, Oily脂っぽい, Stickyべたべたする, Spotty隙のある
あの、(いいね!イケてる)Groovy(イけた旋律、リズム)もGrooveに~yを付けた造語です。
現在単語になっている過程の~y単語
現在単語になりかけの言葉も沢山あります。
Nerdyがり勉っぽい, Kinkyいやらしい, Panickyパニックを起こしやすい, Geekyオタクっぽい, Jockyモテモテっぽい, Edgyとがってる,
まだ辞書には載っていないが、使える~y単語
良く使われますが、辞書には載っていないかも知れません。
Butteryバターっぽい, Sugary砂糖っぽい, Milkyミルクっぽい, Soury酸っぱいっぽい, Textury肌触り舌ざわりのある,
Laughy笑いごと, Whiny泣きっぽい, Sulkyすねやすい, Comfyきもちいい,
Plastickyプラスチックっぽい, Papery紙っぽい, Slimyスライムっぽい, Crumbyぽろぽろ食べかすっぽい, Stoney石っぽい, Grassy草っぽい, Glassyガラスっぽい, Spongyスポンジっぽい, Airy空気を感じる, Sulfury硫黄っぽい,
人の体の部位~yで意味が代わる
人の体の場所にもよくyを付けて別の意味になります。
Hairy毛が多い, Mouthy口の達者な, Nosey嗅ぎまわる, Toothy歯がキラッとした, cheeky図々しい, Bony骨っぽい, Skinny痩せて, Chesty胸の大きい, Scalpy頭皮が目立つ, Pawy肉球のような, fingery指のような, Assyお尻のような, Fatty脂肪っぽい, Muscly筋肉っぽい, Veiny血管っぽい
体でなくても別の意味になっているのもあります。
Saucy気の利いた, Cheesy安っぽい,
ただ、ish, esque, likeと違って、~yは造語してしまうので、出来ない単語、苦しい単語があります。
単語に特有性が強くなって、一般的なイメージが少なくなるほど、苦しくなります。
新規性が強すぎてちょっと苦しいけど使える~y単語
このあたりは苦しいですが、一応伝わる感じです。
Jaily牢屋のような, Schooly学校のような, Bureaucratty官僚のような, Royally王家のような, Slavy奴隷のような, warehousey倉庫のような, threadbareyボロ着のような, worny擦り切れたような, peltyなめし皮のような, Tableyテーブルのような, Cotty簡易ベッドのような, etc
That place is really jaily.
あの場所は本当に牢屋みたいだ
~yを付けて形容詞化出来ない場合
名前、固有名詞、また最後がアイウエオの母音だと、基本、~yを付けて形容詞化する事が出来ません。
Roberty, Davidy, Caroly, Chinay, TeeVeey, これらは使えません。
なので、戦術のヒットラーなんかもHitleryとはならないんですね。
既に形容詞に~yを付けると、別の意味になる
~yを形容詞に付けた場合は、「その形容詞 の特徴を持った、個別の人/物になってしまいます。
Boldy,ハゲの人Blondy,金髪の人Shorty,背の小さい人
I talked to that Boldy.
私はあのハゲと話した。
気を付けなければならない単語
Groovy, Cheesy, Cheeky, Hairyなど「印象、特徴」を表す単語は~yを付けると「~特徴の激しい」という意味に変わるので、ish, esque, likeと使い方が異なります。
Hair-ish 髪の毛っぽい
Hair-esque 髪の毛調な
Hair-like髪の毛のような
Hairy 毛の多い
ケースによって意味が違ってしまう場合
珍しい例ですが、ケースによって意味が違ってしまう場合があります。
Childish 子供っぽい(悪い意味)
Child-esque 子供調の
Childlike 子供のような(良い意味)
Childy これは出来ません。。。
まとめ
-ish, esque, likeを使う事でほとんどの名詞を「~のような」という形容する言葉に変える事が出来ます。
Ishが似たイメージ、
esqueが要素、様式
Likeは「~のイメージを反映した」のイメージです。
~yは言葉をそのまま形容詞化した物で、元の単語の特徴を強調する物です。造語なので、出来ない単語があるんですね。