
L、Rは日本人が苦手な音ですね。
発音が出来ないと言うよりは、そもそも違いが聞き取れません。
日本人の英語聞き取りの典型的な泣き所が、 L、R ですね。
RとLを現す音文字がないので、脳は両方、我々の知っている「ラ行」にして済ませてしまおうとします。
東アジアの人たちに LとR が区別できないのは、割りにアメリカ人にも理解されています。
CRASH!(ていう映画だったかな?)という映画の最初に中国人の L、R の発音が同じなのを馬鹿にした モーメントもあったように記憶しています。
これは、東アジアの言語ほとんどが腹式呼吸からの口を通る空気の勢いを使った発声をせずに、声帯を震わせて音波を広げていく発声方法をしているからだと思います。
日本人の苦手な音は、R, L, TH, Vと「腹からの空気の通り」を使う音ばかりです。
私も韓国人や中国人からきちんとしたRやLを聞いた覚えがないなぁ。
フランス語にHが無く、Hotel を Otel, HelloをAlloと言うのは有名な話。
Thのð音も無いので、They を Zeyと発音しますね。
でも、米国にはどこか欧州コンプレックスがあって、イギリス、フランス、イタリア、時々ドイツ辺りの訛りはむしろ格好良いと思われる事がおおいので、彼らは無理に強制する必要も無いのですが、
また元々の文法が近いので、音が違って、また文法を間違えていても、結構理解できるものなのです。
しかし、これをアジアがやると、性格の悪いアメリカ人の餌食です。
(環境が悪くなれば、もともと良いアメリカ人も悪いアメリカ人に変わります!)
例えば、韓国語にはFの音が無いので、韓国人はよくコーヒーCoffeの事を コッピーCoppyと言います。
Perfectもパーフェクトとは言えずに、パペクトゥPapectoと言っています。
先ほどの映画でも、中国人のR、Lの間違いを馬鹿にした表現がありました。
こういう外人の音の間違いを聞いて、ニヤニヤ目配せしたり、みなの前でつるし上げたり、聞こえ無かった事にして 罠にはめたりという現場を沢山見てきました。もちろん私もやられてきました。ですので、私は音に関しては結構シビアに向き合っています。
日本はアジアです。
基本「馬鹿にしたい対象」ですから、こういう典型的なところ、R,Lはしっかり練習して、出来る様になりましょう!
L、Rを聞き取る方法
Rの発音の所でやりましたが、Rは舌を口蓋に付けずに発音するので、「空洞の中を空気が流れる「音波」、音の振動」しか聞こえません。
管の中を空気が流れる音だけな感じ、管楽器の様な音ですね。
それに対して、Lの音ははTのように、舌を一度口蓋に付けてから、弾いて音を出すので、「パチン」ともいえるような「破裂音」が入っています。
L、Rを聞き取るときには、この「破裂音」が入っているか、探知してください。
判別が出来なかったら
なかなか「破裂音」の有無、L,Rの判別がつかなかったら、Lバージョン、Rバージョンで自分の口で言って見ましょう。
そして自分で発した音がどちらに近かったか、Lを発したときに自分で聞こえた「破裂音」が入っていたかどうか、感じてください。
下に並べた単語がLとRが入れ替わっている単語です。
これら、一発では聞き取りにくいです。
Areの音の様な、伸ばすR~が入っていればまだ解りやすいですが、短い一瞬のL、Rだと瞬時に掴むのが大変です。
下に載せてる録音した単語、違いを聞き取ってください。
1:まず破裂音を確認して
2:それでも解らなかったら、自分で発音してください。
bereave失わせる Believe信じる
*bereaveはbereavement leave(忌引での休暇)でよく使われます。
Brandブランド Bland面白みの無い
Crown王冠 Clownピエロ
Correct修正する Collect集める
Grow育つ Glow発光する
River川 Liver肝臓
Rally陣営を整えなおす Larry人の名
そういえば、こんなのもありました。
最近終了したThe Big Bang Theory という(大ヒット)海外コメディドラマ(sit-com)で、L、Rの発音が出来ないキャラクターがいました。
Kripke(クリプキー)というキャラクターが、LもRも全てWになってしまうのです。
Lab → Wab
Retirement → Wetirement
Oclock → Ocwock
Look → Wook
と全てのL、RがWになってしまうのです。
そのクリプキーがSiri(iphoneのAI、音声探知能力があり、喋って質問すると、Web上を探して適確な答えをくれる)に質問します。
Kripke: Siwi huh?
Correct: Siri huh?
クリプキ:シリ、ハ?
Kripke: Voice wecognition on that thing is teweble. Wook.
Correct: Voice recognition on that thing is terrible, Look.
クリプキ:その音声認識、酷いぜ、見てみ。
Kripke: Siwi, can you wecommend westauwant?
Correct: Siri, can you recommend restaurant?
クリプキ:シリ、レストランを推薦してくれないか?
Siri: I don’ understand wecommend or westwant.
シリ:ウェコメンド も ウェストワントも理解できません。
L、Rが発音できないキャラ、やはり向こうでも笑われ者のようです。
*Youtubeで”Kripke using Siri on his iPhone”で探すと出てきますよ。
また、このシーンでは、インド人のキャラクターも出ていて、彼は結構強いインドのなまりがあるにも関わらず、Siriは問題なく理解していました。
訛り、アクセント、イントネーションは、確かに生まれや育ちがわかってしまうものですし、強いと聞き取りにくいですが、
「音が違う」という事とは明らかに違います。違う音は、人はもとより、機械も理解できません。(涙)
ここから下には、LとRが入れ替わって意味が変わってしまう言葉をリストにしました。
結構沢山ありますね。でも一度目を通しておくと、本番の時にフッと思い出しますよ。

LとRが入れ替わる、LとR以外音は一緒、意味は変わる単語達
- berryべりー、果実 ⇔ belly腹
- branch枝 ⇔ blanch漂白する
- breed子孫をつくる ⇔ bleed出血する
- brow眉毛 ⇔ blow風が吹く
- brush筆 ⇔ blush顔を赤らめる
- crampこむら返り ⇔ clamp締め金
- crash衝突する ⇔ clash衝突する
- erect直立の ⇔ elect選挙で選ぶ
- frame枠 ⇔ flame炎
- frank率直な ⇔ flank側面
- free自由 ⇔ flee逃げる
- fresh新鮮な ⇔ flesh肉
- friesを油で揚げる ⇔ fliesハエ
- fright恐怖 ⇔ flight飛行
- frownしかめ面する ⇔ flown(flyの過去分詞)
- grass草 ⇔ glassガラス
- groom新郎 ⇔ gloom暗がり
- gross総計の、汚い ⇔ gloss光沢
- grove木立 ⇔ gloveグローブ(手袋)
- grow成長する ⇔ glow光を発する
- pray祈る ⇔ play遊ぶ
- race競走,人種 ⇔ lace装飾用レース
- rack置き棚 ⇔ lackを欠いている
- rack置き棚 ⇔ lackを欠いている~を横 たえた
- rain雨 ⇔ lain横たわった(lie の過去分詞形)
- rake熊手 ⇔ lake湖
- ramp傾斜路 ⇔ lampランプ
- rank階級 ⇔ lankひょろ長い、やせた
- rapたたく音 ⇔ lapひざ
- rate率,割合 ⇔ lateおそく
- raw生の ⇔ law法律
- ray光線 ⇔ lay~を横たえる
- read読む ⇔ lead導く
- reap刈り取る ⇔ leap跳ぶ
- red赤い ⇔ led道案内をした
- regal王家の ⇔ legal法律の,合法な
- region地域 ⇔ legion軍団
- renderにする、表現する ⇔lender貸し手
- rent家賃 ⇔ lent貸した(過去・過去分詞)
- rest休憩 ⇔ lestしないように
- rice米,飯 ⇔ liceシラミ
- rid~から…を取り除く ⇔ lid蓋
- rift切れ目,断絶 ⇔ lift持ち上げる
- right右,正当 ⇔ light 光,明かり
- rip切り裂く ⇔ lip唇
- road道 ⇔ load荷
- rock岩 ⇔ lockに鍵をかける
- rocketロケット ⇔ locketロケット(首飾りにつける小さな写真ケース)
- room部屋 ⇔ loom物がぼんや り不気味に見えてくる
- row~をこぐ ⇔ low低い
- royal国王の,女王の ⇔ loyal忠実な
- rung ringの過去分詞[、はしごの横木 ⇔lung肺
- rush殺到 ⇔ lush豊かな青々とした
LとRが入れ変わる単語はいっぱいありますね。
意味がほとんど一緒の単語があるのも面白いです。
さて、もう少し複雑な