
さて、子音の中での強敵、THです。
これは、発音方法もそうですが、まず、聞いているのがTHの音なのか、Sの音なのか、Tの音なのか、判別する事が最初の壁です。
聞こえるようになると、物凄く違う音に聞こえます。
が、音が出せるようにならないと、なかなか聞き取れません。
ですので、まず音が出せるようになりましょう!
音がでるようになったら、だれかがTHの発音”θ” や“ð”の時に “s” や “t”の発音をしていると、こんな風になります「カックン」(笑)

英語の「TH」 "θ""ð"の発声方法
日本語では、「サンキュー」や「サムシング」、「エブリ リトル シング」など、「サ行」で表現する事が多いです。
Tの方は少し破裂音が入るので、Sの方が近そうですが、音の出し方としては、Tから始めるのが良いと思います。
両方とも舌を付けて出す音ですから。
Tはこうして口蓋にはべりつかせるようにしたを当てて、パンと前方に弾く様にして発音します。

THは、
それを下に下ろしてきて、
最後は歯と直角になるようにして、下に持ってきて、
歯の下を超えて、前に出して、後方に引きながら、歯に擦らせます。
その時に息を吹き出します。
この時も、前にやったオーボエ呼吸の呼吸法を忘れないで
これでTHの"θ"の音を出します。

このオレンジ色が摩擦です。
「擦る」、「オーボエ呼吸」両方同時にしないと出ませんよ。
練習 のときに使う単語 は、Thanks やSomethingの様なthの音が一瞬の物よりも、長い音がお勧めです。
“Authority” “əθɔ'ːrəti” 等、thの後を伸ばす単語が良いと思います。
実は、私もthの音をよく聞き取れなかったのですが、
ある日映画Overboard '1987'を見ていた時、台詞で
If you don't do something,
I am going to notify the proper authorities.
というセリフで、authoritiesに力を入れて伸ばす所でθの音が聞き取る事が出来、それで開眼しました。
一回、音が出せるか、一回聞き取れるかが大きなステップです。
のθこの音が一度出てしまうと、それに「濁音」を混ぜれば、there等のðの音になります。
ここに、authorityの単語を
最初はAutority ”t” で発音し、だんだん舌を下げていって、歯に付けて、Authority ”θ”に変えていく音声を収録しました。
だんだん変わっていく音を聞いて、実感してください。
歯並び
昔日本では、「八重歯が可愛い」なんて言われたもんです。
今でも、歯が揃っていなくても、日本ではそれほど問題ありません。
しかし、英語は舌を歯とすり合わせて出す発音がちらほらあります。
ぜひ矯正しましょう。
(アメリカに比べて日本の矯正料金は全然安いですから!)
英語は歯並びがきれいな事が基本で発音するようにできていますから、絶対に歯並びを直して発音すべきです。
歯を見せて発音する事が多いのも特徴です。
私も長い米国生活で、人の歯を見るようになってしましました(汗)
とはいえ、私は歯がガタガタな時にTHの発音をマスターしてしまったので、その後歯を直したときに発音方法を矯正するのに苦労しました。
皆さん、絶対に早めに強制した方が良いですよ。歯周ポケットの改善にも役立ちますし!
”S”の後の”TH"
このthの音、舌を歯の下に出す性質上、sのあとに続くthの発音がむつかしいです。
"is that" とか、"Cloths that"とかですね。
sは舌を喉方向に引いて音を出しているため、下を引いて前歯を摩擦しようと思うと、長い距離を移動させなければならないからです。
これを解決するには二つ方法があります。
1)
舌を奥から前に擦って発音する。
これでも発音できます。でも、少し不自然です。
2)
Sの発音のとき、舌と下あごを、次のthの準備の為に少し前に出しておく。
こうすると、舌が動く距離が節約できて、スピードを保つことが出来ます。
「ザ」や「ダ」
よくθをsで代用、ðを「ダ」「ザ」で代用する人がいますが、
That is the throne.
が、
Dat is za srone。.
になってしまいます。
カッコ悪いです。
ちなみにフランス人もこの発音が苦手で、全部Zになりますが、フランス人は格好悪くないようです。
ずるいですね。
Bill is very busy at ze moment, working very 'ard, and I only work part-time at Gringotts for my Eenglish, so he brought me 'ere for a few days to get to know 'is family properly. I was so pleased to 'ear you would be coming ― zere isn't much to do 'ere, unless you like cooking and chickens!"
“'What do I care how he looks? I am good-looking enough for both of us, I theenk! All these scars show is zat my husband is brave!'”
ハリーポッターの本でも、フランス人のフラーのセリフのðは殆どzに変えられています。
例えばdaも、
Please open da file.
(そのファイルを開いてください)
というと、最高に格好悪いですが、
しかし、若者の間ではわざとtheを「ダ」と発音する事も多いです。
He is da man!
彼こそ、ヒーローだよね。
等、わざわざtheをdaで言う場面が結構あります。
使い分けられたら恰好良いですね。