時として人を殺すアメリカの医療保険システム
先日アメリカで、元々疾患のある若者がCOVID-19の症状に襲われ、行った病院で「ここでは治療出来ないから」と断られ、別病院に向かう途中、地下鉄の中で亡くなったという話を聞きました。
どうしてこんな事が起こるのでしょうか?
それは、保険の種類によって行ける病院、行けない病院があるからです。
ケアリ―
最初に行った病院で治療を受けていれば、死ななくても済んだかも知れないのね。
アメリカは医療が世界一高い国です。(ちょっと高いのではなくて、桁が違います!)
日本の様に国民健康保険は存在せず、会社が従業員の為に健康保険に入ります。
その健康保険も様々で、良い会社は良い人材集めの為に良い医療保険を用意しますし、
あまり力のない会社は大したことない保険しか良い出来ないのです。
イラストの、HMOとPPOというのは一般的な医療保険のプランで、
低い保険 HMO
良い保険 PPO
となり、そのプランのネットワークに登録されている医者や病院しか行けません。
病気になったら、まずこのネットワークの中から、診療してくれる医者を探すのです。
だから、良い会社で働く、働き続けるという事の真剣さが日本とは違います。
生き残る為に大事な事なのですね。
そりゃ、イラストのおねぇちゃん達も必死になります。
ケアリ―
無職の人はどうすれば良いの?
アメリカ人はランナーだ!
骨頭
個人で医療保険を契約するか、会社を解雇された後だったら、Cobraの様に次の仕事が始まるまで保険を引き延ばせるサービスもある。両方とも個人だったとしても~$1,000位は考えておいた方が良いね。
ケアリ―
え~~~~~~!
そんなに高いの?
そんなに高いの?

骨頭
貧乏な人にはMedicadeという制度があるし、65歳からはMedicareという国が主催するプランに入る事が出来るけど、、co-payやdeductible と言った自分で支払わなければならない支出(out-of-pocket cost)も結構あるんだ。
骨頭
世界の中でもけた違いに高い医療費、学費ローン、家のローンを払う為にアメリカ人は一生働き続けなければならないと言われている。広い国でも、住んでいる国民はまるでランニングマシンの様にひと所で走り続けなければならないんだね。
ケアリ―
なんか、「アメリカではね」とか、「日本はこれだからダメ」とか言っている人は多いけど、こういう現実を見ると、日本に生きているって幸せなのね。

骨頭
アメリカでは、Every american is one serious illness away from bankruptcy. (アメリカ人は皆、破産から一つシリアスな病気から離れていない=アメリカ人は皆一つシリアスな病気をしたら破産)というよね。
FTAなんかの協定が出来てくると、日本の医療費もアメリカ並みの桁違いの金額になると言う話もあるけど、今の所は「日本は良い国です!」と言える医療システムだよね。