
英語学習者の方はどこかのタイミングで英語の文書を読み始めようとします。でも、皆ぶち当たる壁が、「うわー、なんて読めないんだ。」「私の英語力って。。こんなに低かったのか」と落ち込んでしまうのです。
これは英語の読む力だけでなく、間違った書物を選んでいる可能性が大です。
正しい書物を選んで読み始めれば、この落とし穴に落ちる事なく、自分のレベルに合わせて自然に読み始めて行けるはずです。
答えを順番に言うと、
- 自分の専門分野の学術書
- ゴシップ、エロ
- ティーン向け小説
- 興味がある小説
どんな本を選んだらよいのか?
本場の英語新聞はやめる
初心者がまず間違えてしまうのは、本場の新聞を読もうとする事です。一番勉強している感じがするので、初心者が手に取る傾向が強いのですが、時事ネタ、政治ネタなど、興味があまり無いと、こういう固い文やのものを他言語で読むのは大変です。法律や、経済用語、政治家の名前がバンバン出てきます。
また、アメリカのメディアには癖があって、日本のメディアのように「このニュースの大筋は。。」と今までの内容を説明する事をあまりしません。つまり、事件が起きたときから内容を追いかけておかないと、途中からその事件の全容を知るのは大変なのです。
また英語的にも、見出しや題名を1文でインパクトが出るように作るので、韻を踏んでいたり、文法的に正しくない事がほとんどです。学習者には大きな壁として立ちはだかります。
ちなみに、私が読んだ中だと、Wall Street journal、次に New York Timesの順に素直な書き方をしていて読みやすい印象でした。USA todayは名前はカジュアルなので簡単そうに感じますが、結構ひねった文が多く、初心者にはお勧めできません。
〇英字新聞もやめる
英字新聞、Japan timesなどもあまりお勧めしません。本場の新聞に比べて、ネィティブに響くひねりは無いので、そういう意味では解読が容易ですが、何と言っても、文が固くてつまらないです。こんな表現使うか~!?というような表現も多く、固い表現を一生懸命辞書を引いて読んでも、実際の英語の訓練にはあまりならないのではないかというのが私の見解です。英語で書かれてはいても、所詮は日本の新聞社が制作している新聞なのです。
徒労が好きな人とか、ちょっとマゾヒスティックで、自分に鞭を打っていじめたいという人には良いかもしれません。
古典、名作はやめる
どうしても、英語を勉強しているという意識から、古典や名作から読み始めようとしてしまう人も多いようですがこれもBig NoNoです。
シェイクスピアやオスカーワイルドなど、超難解です。日本語で言えば、泉鏡花を解読しているようなものです。
戦後の物なら、まぁ何とか読解できそうですが、初心者は1960年以前に書かれたものはやめておきましょう。
to kill a mocking bird はぎりぎりOKです。
To Kill a Mocking Bird(アラバマ物語)レビュー
小説は少ない単語バージョンでも気を付けよう。
イギリスの小説もそうですが、特にアメリカの小説には癖があり、とにかく登場人物が最初に全員出てくる物が多く、話の中で覚える事が出来ず、後で誰が誰だったか、分からなくなってしまいます。しかも、みよじで読んだり、名前で呼んだりするので、さらに混乱します。英語小説を読む時には、ノートを用意して、名前と、どんな人なのかを最初にメモるほうが良い位です。
また、どんな芸術でもそうなんでしょうが、作家さんが(芸術家を気取って)特殊なスタイルや実験的なスタイルで書きたがる事が多く、普通に書いてくれれば面白く読めそうな所を、わざと時間を飛ばして書いたり、新聞記事風に書いたりしてきます。Stephen Kingの文は比較的読みやすく、大衆向けですが、Night ShiftやRunning manなどは特殊な書き方をしていて、げんなりでした。Richard Mathesonもハリウッド映画に多用される大衆的な作家さんですが、素直に書かれた面白い作品も多い中、Somewhere in timeは実験的に書かれていて、げんなりです。読者は「芸術っぽい書き方」は全く望んでいませんが、作家さんはこういう事をしたいんですねー。
この様に、小説には沢山落とし穴があるし、一冊数百ページあるので、ので、「外す」事が多いと思ってください。「読みにくい」と思ったら、こだわらず、すぐに諦め次を読み始める事をお勧めします。
ティーン向け小説(Young Adult book)
ティーンに向けた小説もあります。Hunger gamesや、Twilight等がそうですね。これらは、作家さんが芸術家魂も出していないし、非常に読みやすく書かれています。ただ、やはりティーン向けですので、おじさん、おばさんには、こっ恥ずかしくなる事もしばしばです。
10代の方や、大人でもこの恥ずかしさに耐えれるようなら、ティーン向け小説はおすすめです。
自分の専門分野の学術書
実は学術書は最高です。
英語は事実、を説明するのに大変適した言葉です。説明書、学術書、チュートリアルなど、事実を語る物に関しては日本語で読むよりも圧倒的にクリアである事が多いです。
流石に学術書は専門用語が出てくるので、全く知らない分野だと読み進めるのは苦しいですが、自分の専門分野や好きな分野の本を一度英語で読んでみると、その明快さにびっくりすると思います。
科学、コンピュータサイエンス、考古学、チュートリアル、投資や不動産等、
難しそうなので、避けている人がいたとしたら、実はここが一番始めるのに良いジャンルかもしれません。
ちなみに、私も最初のうちは英語の本なんて読めませんでした。しかしある時、持っていただけの自分の専門分野の本が読めるようになったのをきっかけに、ほかの本も読めるようになっていきました。
ゴシップやエロ
ゴシップはスラングやストリートイングリッシュが入って来るものの、基本的にはあまりオツムが良くなくても読めるようになっているので、読みやすい類だと思います。
また、扇情的な本(エロ)も、大衆向けに書かれていますし、何よりも描写で出てくるのは、家の中だったり、公園だったり、非常に生活に近い所しか出てこないので、状況の把握が難しくなるような所は出てきません。登場人物も男女関係も最高で3-4人くらいまでしか出ませんから、メモを取って覚える必要もありません。
HarleQuinシリーズも有名ですし、Danielle Steelも人気の中年女性用のドキドキ小説作家です。
早い話がエロです。
読者の利益のみ考えて書かれているので、非常に読みやすく、勉強になります。

子供の本
確かに短くて、それほど難解ではないですが、文法は以外に難しいのと、(ネィティブの子供は理屈で読むわけではないので、結構文法的には難しい表現でもわかるようです。)単語も普段慣れていないおとぎ話的な物が沢山出てきます。
そして、短いのは良い所でもありますが、子供の本ですので、驚く展開も無く、読んだ満足感があまりありません。
つまり、つまらないです。