
~する事が好きとか、映画を見に 行ったとか、一つの文に二つ以上の動詞を入れたい場合があります。
toを使って二つ以上の動詞をつなげる方法を前回はやりましたが、
Caryのサバイバル英文法:"to"を使った複数動詞(to不定詞)
動詞にingを付ける事で、メインの動詞の後にもう一つ動詞を付ける方法を身に着けましょう
Caryのサバイバル英文法:"ing"を使った複数動詞(動名詞)
ingを付けて動詞を二つ繋げてみました。
I stopped saying hello.
(私はおはようと言うのを止めた。)
The insurance company kept denying all claims.
(その保険会社は全ての申請を却下し続けた。)
I like harassing people.
(私は人を悩ますのが好きだ。)
We finished being good.
(我々は、善であるのを止めた。)
この様に、二つの動詞を連結する事が出来ます。
to不定詞と動名詞の印象
To不定詞もと同じように、他の動詞と同時に使う事が出来るのでしたね。
それではto不定詞と動名詞、どちらを使っても良いのでしょうか?
Caryのサバイバル英文法:"to"を使った複数動詞(to不定詞)
toとingでは、実はイメージが少し違うのです。
Toが未来についての意思を表すのに対して
I like to fight.
(私は戦うのが好きだ)

こんなイメージです。
戦う気が十分ですね。
戦うという主体的な意思がある事と、まだ戦っていない、未来の事だという事が読み取れます。
しかし、Ingはこの様に自分の意思が働いておらず、どこか動きその物を客観的に見ています。
I like fighting.
(私は戦闘が好きだ)

上図のように、既に戦っている最中のイメージが、写真の枠の中に入っているように、戦っているイメージを客観的に表します。
下のケースの様に、名詞と同じように、toもingも文の前に持ってくる事も可能ですが、
イメージは違います。
To kill a mockingbird is a sin.
(マネシツグミを殺すのは罪だ)

上の絵の様に、まだ殺してはいないが、殺す意思、という風なイメージです。
これが、ingを使った複数動詞になると
Killing a mockingbird is a sin.
(マネシツグミの殺害は罪だ)

マネシツグミを殺している、動きのイメージです。
Caryの英語小説レビュー:To Kill a Mocking Bird.(アラバマ物語)
To不定詞と動名詞、どちらを使うか?
大体の参考書や学習サイトでは、to不定詞を伴う動詞、ing動名詞を伴う動詞、を覚えましょうと、大体書いてありますが、それでは多すぎて覚えきれません。
Toだと意味不明になってしまう場合
ネガティブな事にto不定詞を使った未来意思が入ると、未来意思とは基本的にポジティブな物ですから、矛盾が出てしまいます。
例えば、飲酒を諦めたと言いたい場合、
I gave up to drink.
飲む為に諦めた。
としてしまうと、飲酒を諦めたのではなく、事になってしまう。
toを使って繋ぐ動詞は、自分の未来意思が働いているので、「~する為に」というイメージです。
ですから、gave upとdrinkが相反してしまい、文の意味がおかしくなってしまうのです。
ですから、ここには動きを客観的にとらえる、ingを使って、
I gave up drinking to spend time with my family.
こうすると、「私の家族と時間を使う為に、飲酒を諦めた」
となる訳です。
もし飲酒の為に何かを諦めたのであれば、逆になります。
I gave up spending time with my family to drink.
「私は飲酒の為に、家族との時間を過ごすのを諦めた」
となります。
ある一定の単語が動名詞しか取れないと言っている参考書が多いが、
もう少し理屈で考えましょう。
Avoid, Mind, Enjoy, Give up, Admit, finish, Escape, Put off (postpone), Stop
これらの単語は、ネガティブなので、未来意思のto不定詞とは相いれないと考えればよい。
I quit to become healthy.
私は健康になるために止めるぞ。
これだけだと、何をやめるのか分からないので、同じように、quitの後ろに理由を挿入してやるか、
I quit (smoking) to become healthy.
(私は喫煙をやめて健康になった。)
また、こんな風にtoを使った、To becomeを ingを使った、becomingにして、未来意思を消してやる。
I quit becoming healthy.
(健康になる事を止めた)
これなら、becommingは未来意思ではなく、客観的な動きなので、問題なく機能するのです。
to不定詞しか伴わないケース
これらの動詞は、to不定詞がてきしているのですが、単語の意味を見てみれば、分かって貰えると思います。
Decide, Plan, Want, Hope, Need
見て分かってもらえるでしょうか?全てが未来意思の動詞ですね。
だから、ingを使った客観的な動きではなく、未来意思を表すtoが適しているのです。
I hope becoming a better guy.
これだと、becoming better guyが「良い男になる事」という客観的な事柄なので、「良い男になる事」という事に対して何をhope希望したいの?となってしまうのです。
ですので、この場合は、未来意思のto不定詞を使って、
I hope to become a better guy.
(より良い男になりたい)
私は(自分の意志で)良い男になる事を希望します。
となると、綺麗に聞こえます。
to不定詞とing動名詞によって意味が変わる動詞
これらの動詞は、to不定詞とing動名詞によって意味が変わる動詞と参考書では言われていますが、toとingの意味通りに受け取ってやれば良いのです。
例えば、Stop
I stopped to flirt.
私は(異性に)ちょっかい出す為に止まった
I stopped flirting.
私はちょっかい出すと言う事を止めた。
toとingの意味を考えると、当然の形ですね。
例えば、Try
I tried to surrender.
服従してみようとトライしてみた。(服従出来なかった)
I tried surrendering
服従という事柄をしてみた。(服従した)
例えば、 Forget
I forgot to pay respect to him.
私は彼に尊敬の情を示す(という意思)を忘れた。
I forgot paying respect to him.
私は尊敬の情を示していた(という事象)を忘れた。

もっと簡単にtoとingを区別する超簡単な例がありました。
これって、英会話で最初にやる、これと一緒ですね。
It is nice to meet you!
(お会いできてうれしいです。)
これはto不定詞を使った、意思の文です。(これから)会うという気持ちを嬉しいと思っているのですね。
It was nice meeting you!
(お会いしたという事象は幸いでした。)
これはing動名詞を使って、過去の会った事象の事を、ナイスだったと言っているのです。
こんな所に、to不定詞、ing動名詞の神髄があったのでした。
幾つも続けられない
そして、to動詞は極端に言えば、「~為に」「~為に」と理論的にはどんどん足せたけれども、ingは未来意思ではなく、「客観的な動き」なので、「しながら」「しながら」「しながら」「しながら」になり、2つ以上繋げると、下の様になってしまいます。
I gave up correcting my boy, regretting the outcome, blaming myself, muttering all the way home.
私は我が息子の更生を諦めた、今までの結果を後悔しながら、私を責めながら、家まで呟きながら帰った。
最初のcorrectingは効果的に使えていますが、その後は話が展開していません。
「~しながら」 「~しながら」 「~しながら」 と、状況の形容をどんどんしているだけですので、toのような繋げ方は出来ないと思ってよいでしょう。
ただ、toは幾つかは繋げる事が出来るので、幾つかtoで繋いでから、最後をingで閉めくくるのは良く使います。
He told me to quit pestering.
かれはしつこくせがむのを止めろと私に言った。
He encouraged the group to end bickering.
彼はそのグループに小競り合いを止めるよう勇気づけた。
Caryのサバイバル英文法