Blenderでクリエーターになろう
ブレンダー バージョン2.8が2019年7月31日にリリースされました!
全バージョン2.79からほぼ2年ぶりのフルバージョンアップです。
というわけで、今回は完全無料、オープンソースのBlenderの紹介です。
あんまり誇れるものではないですが。。
本サイトの3DのCGは全てBlenderで制作されています。
Blenderで作られたCG例(個人製作)
このようなパペットに毛をつけて簡単なCGアニメーションもそうですし。

- ポリゴンでモデリングして、
所要時間:15時間とか?

- リギングrigging(骨を入れて、体の外皮となるポリゴンを骨に沿って動かすようにする仕掛け(rig)づくりです。)

Blenderには、Rigifyというリグを自動で組む機能が付いています。
所要時間:1時間
- Fur(毛)を付けます。

- ・ポーズを付けて、簡単なアニメーション
所要時間:数十分

・ライティング&レンダリング
所要時間:2~時間
一度作ってしまうと、別のシリーズに展開するのが比較的簡単です。



この辺も同じくらいです。


下の感じになると、きっちりとアニメーションを付けているので、それなりに時間がかかります。
Rolling eyes

所要時間
モデリング:15時間以上
アニメーション:1日~
ライティング、レンダリング:1日~
Ballet

所要時間
モデリング:15時間以上
アニメーション:4日~
ライティング、レンダリング:1日~
下は制作に一か月以上かかっています。
Sleep Tight
ビデオ編集もBlenderでやっています。
この様なCGアニメーションが、誰でも、無料で作る事が出来るのが、Blenderです。
Blenderとは?
Blenderとはフルパッケージの3DCGソフトです。業界スタンダードと言われる、Maya や3dsMax等、高価なソフトと匹敵する性能のソフトです。
毎月数万円も払わなければならないMayaや3dsMaxに比べてフリーのBlenderは機能が劣るのではないかというのが最初の印象かと思います。
しかし、現実的には互角、幾つかMaya や3dsMaxの方が優れた機能もあるものの、Blenderの方が優れた点も多いです。
Maya
Mayaは大プロダクション向けに作られている為、個人ユースに適していません。大プロダクションでは、プラットフォームとしての使用が多く、その上にヘビーな自社製機能を載せて使っています。そして素人向けにはファンシーな機能をいくつも付けて凄いソフトに見せています。
しかし、現実的には基本の機能が弱く、単純なCG表現をする事自体に大変な労力がかかります。単純な事が出来ないので、当然ファンシーな機能も機能しません。
実際問題としては、「大プロダクションで、自社製ツールを沢山作る為、それを載せる3Dプラットフォーム」としての利用方法以外では利用価値がありません。
個人がCGを使って画像を作るのは、Mayaではほぼ無理と言って良いと思います。
3dsMax
3dsMaxはモデリングに強いパッケージとして愛されてきました。ライティングやレンダリングも標準でもそれなりに強く、安定した3Dソフトと言えるでしょう。
3dsMaxは他の2巨塔(Mayaと今は亡きSoftimage)に比べて後発なのですが、アニメーション周りの設定が少々緩く、静止画は良くてもアニメーション制作には向いていませんでした。その為、映像業界への浸透がなかなか進みませんでした。
近年ではアニメーション周りも随分強化されました。3dsMaxもMayaもAutodesk社の製品ですが、AutodeskがCGの業界を買収によりほぼ独占してしまいましたので、両者しのぎを削っている感じはあまりありません。ずっとMayaに独走を許している感じです。Autodeskとしては、どちらが生き残っても、客の数は変わらないからどうでも良いのでしょう。
Blender
今回のバージョン、2.8からは標準的になりましたが、他のCGソフトに慣れた方には操作方法とインターフェイスが独特なので、抵抗があったようです。
しかしそれ以外では、Maya、3dsMaxが持つ全ての重要な機能は揃えていて、しかもポイントはそれら全てがただのセールスポイントではなく、実際に動く、機能するという事です。
キャラクターなどファイルのグループ内共有、UVマップ編集に若干の難がありますが、ハイクォリティーのライティング、シェーディング、アニメーション、レンダリングが現実的な時間で仕上げる事が出来ます。
リアルに使えるソフトと言えるでしょう。
Blender、安心して使い続けられるの?
2019年、ゲーム大手のUBIソフト、Fortnightで知られるEpic Gamesも一億円を超える寄付をしています。Blender Marketで販売されているプラグインも一部Blenderファンデーション(Blender開発元)に寄付されています。
きちんと発明に対価を払いたいので、少額ではありますが、私もきちんと寄付をしています。Blenderはそんなユーザーの寄付と、コミュニティーに支えられています。
オープンソースだと、潰れてしまったり、ソフトが突然開発中止になってしまったらどうしようという心配もあるかと思いますが、
上記のAutodeskも市場の独占が完了したら、伸び悩んでいたSoftimageを間もなく開発中止、サポートも中止してしまいました。Softimageを使っていた方たちは、今やソフトを立ち上げる事も出来ず、今までの会社のアセットをロードすることすら出来なくなってしまいました。
Blenderの存続を保障出来る人は誰もいませんが、サブスクリプション制ではないので、何年後でもデータは開けます。またBlenderはオープンソースです。つまり、ソフトが作られているプログラムは公開されているので、問題があっても、問題を紐解くのはたやすいです。Mayaや3dsMaxはブラックボックスです。Autodeskが気まぐれに「うーん。二つもソフト作ってると、お金かかるから、明日からMayaだけにしよっと」と思ったら、貴方の今まで作りためたアセットはおしまいです。
「3DCGに興味はあるけど、お金を払うのも。。。」と思っている方は、Blenderを触ってみては如何でしょうか?
Blenderは無料で、あなたのクリエィティビティを形にする手助けをしてくれます!3
こんなのも、Blenderと2D画像ソフトのKritaを併用しています。


ではまた!