
後は、送るばかりです。
いろいろ応募(アプライ)の仕方はあります。
米国企業に応募(アプライ)する
オンラインでアプライする
一番スタンダードなやりかたです。
なんか普通にオンラインでアプライすると、こんなんで良いのかな?という気がするかもしれませんが、決して何か問題がある訳ではありません。
フェアに見てくれる筈です。
ただ、考えられるのは、特に大きな企業の場合、評価担当者がレビューする前に、Human Resource(人事)か、社内Recruiter*がレビューして、「評価担当者に見せない」判断をしてしまうかもしれません。
評価担当者は全ての応募者を見ている時間が無い可能性があるので、どんな人材を求めているか、ヒューマンリソース(人事) や社内リクルーター に伝えている可能性があり、その要求に満たない人を横によけている(闇に葬っている)可能性があります。
ですので、しつこくアプライするのはあまり効果的とは思いませんが、同じ求人が出ていれば、ポートフォリオが増強された時など、頃合いを見てまた応募して見るのも良いでしょう。
会社の状況も変わっているかもしれませんから。
これで2回目、3回目のアプローチで職を掴んだ人を何人も知っています。
ジョブフェア
どの業界でも祭典みたいなものはあります。テクノロジー業界で言うと、CES(Consumer Electronics Show)とかですね。
こういう所には、かならずジョブフェア(Job-fair) とか、ジョブブース(job-booth)みたいな物があって、各社簡単な面接場所(3畳から6畳くらい)が後ろにある事もあります。
テーブルに担当の方が立っていて、その人に物理的なレジュメとポートフォリオを渡すわけです。この人たちも、Human Resource だったり、Recruiterだったりして、本当の評価担当者ではありません。
人気企業の前はディズニーランドのアトラクションの様に、日曜日昼時のマクドナルドのように混んでいます。

My propose at a Job fair.
彼らは、一通りあなたの説明(アピールトーク)を聞いて、「うちに興味を持ってくれてありがとう」とにこやかに微笑み、貴方のレジュメとポートフォリオをテーブル下の箱に入れます。
この箱は“Good“良い箱、 ”OK“まぁオッケーな箱、 ”Don’t bother“ 時間を使う価値無い箱に分かれています。ここで、Don’t botherの箱に入ってしまうと、永遠に雇用評価者の目に触れることはありません。ので、下記の準備をしておきましょう
- 「自分が何をどの位優秀に出来るか」、「自分を雇用すると会社はどう得か」を端的に説明する(御社に憧れていてとかは時間の無駄なので、必要ありません。)
- 質問に端的に答える準備をしておく – 聞かれる質問はたかが知れています。
- 職種は?
- どのレベルの経験値か、ジュニア(1-3年)、ミッドレベル(3-6年)シニア(7以上)、リード(チームをまとめるレベル)
- 動機は? 業界やその会社への興味
- スマートフォンに数秒の貴方のダイジェストムービーを用意しておいて、見せる
- レズメやポートフォリオに(出来れば仕事関係の)写真や絵を張っておくなり、紙の色合いデザインをして奥などで、思い出させ易くする。(白いコピーペーパーとファイルの海の中に埋もれないようにする)
このジョブフェア、テーブルで話を聞くミドルパーソンが挟まる事と、一生懸命アピールしなければならない事を考えると、大変なばかりであまり得が無い気がしますが、一つ大きなメリットがあります。
★現場で目に留まったら、そのままブースの中に進んで、簡易インタビューが行われる事があるのです。
これは、遠方、海外から申し込みする人には物凄い有利ポイントです!
飛行機、ホテルを押さえて貴方を会社まで呼ぶには結構なコミットメントが必要になるのに比べて、ブースの奥であれば、大きな覚悟はいりません。「ちょっと興味がある」と思ったら、ブースで面接できる可能性が結構あるのです。
これで良い印象を与えておけば、ゴールまで大きな距離を詰めた事になります。
リクルーター
就職活動をしていたり、オンラインレジュメを持っていたり、Linked-inのようなSNSで自分の仕事や経歴等を載せていたりすると、リクルーター (Recruiter)から連絡が来る事があります。彼らは、候補者を勧誘(リクルート)する事を仕事としています。
世の中にいる、可能性のある人たちを探し、唾をつけておいて、ニーズがあったときに、候補者を会社に紹介するのです。日本でいう所のヘッドハンターです。
彼らはSNSやオンラインポートフォリオを通じてあなたにアプローチしてきます。
リクルーターには大きく2種類居て、
- 会社に雇われているリクルーター
大きな会社ではリクルーターを何人も抱えている事が珍しくなく、彼らは給料を貰って働いています。
会社に雇われているリクルーターは会社の人なので、基本会社と話しているのと全く違いません。ただ、その会社は候補者を探すのに特化したリクルーターという職の人を雇っているだけです。会社の為に、正しい人を探し、雇おうとします。
- フリーのリクルーター、またはリクルート会社の社員
彼らは候補者を探し、会社に紹介し、そして雇用まで到達すると、候補者の年収の20%(平均)をコミッションとして貰えます。
フリー、またはリクルート会社の社員は20%のコミッションの為に、いろいろな会社とコンタクトを取って、求人をアップデートし、会社に喜ばれる人材を紹介し、いろいろ中を取り持ち、世話を焼き、雇用終結に持って行きたい訳です。
これはこれで良いやり方です。コミッションの為、貴方を売り込んでくれますし、公表されていない求人を持っている可能性も無くはないです。*アメリカでは、日本と違い、極秘のプロジェクトの求人をヘッドハンターを使って極秘裏に探すという事はあまりありません。ただ、ハイプロファイル(高い仕事)は求人ページに求人を出しても、高いレベルの人が集まる事があまり無いので、リクルーターに先に頼むのです。
利用するのも悪くありません。
私も一度お世話になりましたし。
*フリー、またリクルート会社との接触で気をつけなければならない点
良いリクルーターは、貴方と連絡を取り、貴方が準備OKであれば、求人をしている会社を貴方に紹介し、貴方の応募したい意志を確認、承諾を取った上、雇用側に紹介します。
しかし世の中には悪質なリクルーターもおり、貴方とコンタクトを取ってレジュメを手に入れたら、自分の会社からの紹介物件として、ありとあらゆる会社に送りつけるのです。
その後は何もしません。
これで、貴方が自力で求人をさがしても、会社側のリクルーターが自力で貴方を探しても、このリクルーターから既にレジュメが送られているので、雇用が決まると、自分の紹介だから、20%のコミッションを出せと言って来るわけです。
会社側も面倒くさいことにはなりたくないので、こういうケースには近寄らない様にします。つまり、一度これをやられてしまうと、当分の間、貴方は関係職につけなくなってしまうのです。
ですので、リクルーターから連絡が来ても安易に応対せずに、応募のときは必ず貴方の了承を得ること、等を確認しておくのが良いでしょう。口頭ではなく、後の為にメールが良いです。リクルート会社の場合は、その会社のウェブにポリシーがかかれていますので、確認しましょう。
ただ、そのリクルーターとたいしてコミュニケーションをとった訳でもなく、勝手に貴方のレジュメをオンラインから取得してバラまいた場合は、支払い義務は発生しないので大丈夫です。
人づてで応募する
かつてはそれなりに効果的だった様です。行きたい会社に居る知り合いにレジュメを渡しておくと、正しい部署に渡してくれるし、時間が経ったら、「あれ、どうなった?」とリマインドもお願いできるかもしれません。
自分が一緒に働いた上司や、関係部署の人が貴方を気に入って、他の会社の偉い人に売り込んでくれたり、
一緒に働いた同僚が転職先で是非あなたと働きたいと思ったら、引っ張ってくれるかもしれません。私もこれで良い思いをした事が何度かあります。
でも知り合いが仲介してくれるくらいでは、あまり意味がありません。
そもそも、本当にその知り合いがレジュメを担当部署に渡してくれているかどうかも保障がありません。
私も一度、日本人の友人に「友人を紹介したい」と言われ、会った事がありました。
彼は日系企業の米国支部で働いていて、私の働く純米国企業に転職したかったらしいのですが、何か勘違いしていました。
日系企業の米国支部は小さいので、それなりに高い位だったらしく、米国企業がどう動いているか全く知らずに、しかも業種も少し違うのに、転職できると思ったらしいのです。彼は私よりも一回り以上年上でしたが、日本のそれなりの企業の課長が、少し業種が違っても、違う会社の課長として転職していくような、イメージをしていたのでしょうか?
彼は米国に留学していたのに、卒業してから現地日系企業を渡り歩いていて、全く本場を知らずに生きていました。
プロデューサー職を希望するので、適した人に渡して欲しいとの事でした。
私にレジュメを渡して、あたかも「俺が雇われたら、面倒見てやるからな」位の勢いでした。
ひとしきり話して、家に帰ると私はすぐに彼のレジュメをゴミ箱に捨てました。
そんな頭の悪い人、紹介できません。
彼はその後、日本に単身赴任となり、「辞めさせる為のイジメ」で出社するも仕事は貰えず、ずっと座ってすごして、ある日退職したそうです。
話が長くなりましたが、変な人づてを当てにしていろいろ動くよりも、「周囲の人が自分とまた一緒に働きたい!」と思うように生きたほうが人生成功しますね。